あごの骨が少ないとインプラント治療は受けられないの？
顎の骨とインプラントには実は非常に密接な関係があり、顎の骨が少ない場合にはインプラント治療を受けられないことがあります。なぜこの様なことが起こるのかと疑問に思われるかもしれませんが、実はこれは患者さんの安全性を最優先した結果です。インプラント治療と顎の骨の関係について詳しくご紹介いたします。
インプラントを埋め込むのは下顎骨という下顎の骨です。歯周病などの慢性的な歯の周囲の歯茎の炎症が続いていると実はこのインプラントを埋め込むための骨が減少してしまい、インプラントを埋めるのに十分な分量の骨を確保できないことがあるのです。下顎の骨の内部には実は下歯槽神経という神経と下歯槽動脈・静脈という非常に重要な神経と血管が走っていて、この神経や血管を傷つけない様にインプラントを入れるためにはある程度骨の厚さがなければいけません。また、噛む力というのは非常に強く、ある程度しっかりと力に耐えるだけの骨の厚さがなければインプラントを通じた力が顎の骨にダメージを与えてしまいます。しっかりと噛むためにはしっかりとした骨が非常に重要です。顎の骨が少ない場合には骨造成という治療を行って骨を増やすことができます。骨造成の治療を行うことでインプラントができないと言われていた患者さんがインプラント治療を受けられる様になったケースも数多くあります。決して諦めることなく、不安なことや気がかりなことがある場合にはすぐに歯医者に相談する様にしましょう。